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当会の精神

給食は教育と栄養の交差点

栄養は健康な体をつくるための必須要件の一つ。そのために学校給食が多くの国で提供されていますが、給食には栄養摂取以外の要素も含まれています。食文化、自立心を育てること、他人を思いやること、地域とのつながり、農業、環境、等々。このような多面的な側面を最も取り入れているのが日本の学校給食でしょう。その意味で学校給食は栄養へのアクセスであると同時に将来の大人・社会をつくるための教育の一環という位置づけがなされています。日本人にとってはそれは「当たり前」のことかもしれませんが、多くの国では必ずしもそういう位置づけとは言えません。

それでもそういった多面的な日本の学校給食の精神と実践を知り、学びたいという国々が厳然と存在します。

どのようにそれが可能になったのか?日本人も一度振り返ってみることが必要ではないでしょうか。先人の努力に敬意を払いつつ、現在もまだ試行と進化を続けている学校給食を要素分解し、現代的な課題も見据えながら、それぞれの国情に合った給食制度作りを応援していきたいと思います。

 歴史を振り返れば、日本が敗戦直後から学校給食を押し進めることができたのは、主に欧米の政府・市民からの援助・支援によります。つまり、日本も国力が低迷していた当初は国際社会からの援助頼みで学校給食が成立し、その後自立の道を歩んできました。その意味ではこれまでの成果を世界に還元することは日本の「恩返し」であり、責務でもあると考えます。

これまでの歩み

​発足の背景

2019年冬、カンボジアのシェムリアップで開かれた第21回世界児童栄養フォーラム(Global Child Nutrition Forum)に参加した栗脇と村山は驚きました。そこには世界60カ国から学校給食に携わる行政官や国連機関から360名に及ぶ担当官が集まっていました。そのフォーラムは3日間続き、所謂先進国も含む各国からの給食行政の実情や課題、課題を乗り越えるための施策等の発表があり、FAO、WHO、WFP等国連機関からはそれぞれの立場から学校給食への向き合い方が披露されました。
このようなフォーラムがそれまで20年以上に亘って継続されてきたこと。そこに「日本」の存在がないことにも改めて愕然としました。

そして、初参加である日本からの学校給食の歴史と現状・エビデンスの短い発表が終わった時、参加者の反応は、「素晴らしい!」というものでした。それに続いて出た意見は、、

「もっと詳しく教えてほしい」

「でも、なぜこのような素晴らしいことをやってきたのに日本は対外発信をしないのか?」

といったものでした。

このフォーラムの概要はGCNFのホームページで公開されていますのでご一読ください。

https://gcnf.org/wp-content/uploads/2020/06/GCNF-2019-Executive-Summary-f2.pdf

また、​フォーラムの後我々が受けたインタビューが記事になっています。

https://www.devex.com/news/what-lessons-can-countries-learn-from-japan-on-school-meals-96198

協力団体
​・
Global Child Nutrition Foundation (GCNF)
・国際学校保健コンソーシアム
​(JC-GSHR)

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